栽培の流れ

普段はあまり知られていない生産現場を紹介したいと思います。
苗はフラスコ苗を使います。フラスコ苗は中が無菌状態になっていて、東京ドームで行われる「国際ラン展」や店頭でも購入することができます。
先程も書いたように苗には実生苗とメリクロン苗とがあります。
実生苗の中にはセルフ苗ですとか、シブリング苗と表記されているものがあり、セルフ苗とはひとつの株の花粉を同じ株の雌しべに交配させてとれた苗のことで、シブリング苗というのは別個体で交配させてとれた苗のことです。

フラスコ苗は密閉されています。直射日光には決して当ててはいけません。新聞紙等を上に乗せて影にしておきます。
苗はビンから取り出し、病気に感染しないように葉っぱや根っこにつている培地を水できれいに流します。
フラスコから苗を取り出したら寄せ植えをします。植えた直後にはタチガレンベンレートなどを使って殺菌しておきます。フラスコから取り出した苗が大きい場合は、ひとつの鉢に一本で植えることもあります。
そして株の成長に従って鉢の大きさを大きくしていきます。
約10ヶ月後には鉢の中にぎっしりと根っこが生えてきます。
その後、開花室に移し、2~3ヶ月経つと、花芽が上に伸びてきます。
品種にもよりますが、そこから3~5日で一輪ずつ花が咲いていき、10輪の花が咲くのは、最初の一輪が咲いてから1ヶ月以上かかります。
このため、蕾の数が多いものは、全部咲くまで2ヶ月以上かかってしまい、初めの頃咲いた花が枯れてしまうので、蕾の数を調整して育てていきます。
こうして綺麗に咲いた胡蝶蘭は花の部分を和紙でくるんで大切に保護されて出荷されていきます。